2016年2月21日日曜日

五日市の義民

いよいよ第1位の発表です!    

第1位
☆アンナ・パブロワ
~世界中にバレエのすばらしさを伝えた白鳥 ~















 正直なところ最初は「誰だろう?」って感じでした(^^;
自分と同じような方のためにアンナ・パブロワのあらすじを紹介。

「すばらしき芸術、バレエは、ロシア帝国の滅亡とともにすたれようとしていました。それを自分の努力と信念で、世界に伝えたのがアンナ・パブロワ。ひん死の白鳥の姿は世界中の観客の心に残ります」

 この図書は1位になるだけあって常に貸し出し状態。女子に大人気です。 

「昔と比べると今の子供は・・」などと子供達の価値観や生活様式の変化が語られることが多いなかで、偉人伝にはいつの時代でも子供をひきつける王道的な魅力があることをこのランキングからは感じ取れます。

ちなみに、私が一番好きな図書はこれです。

☆農民一揆
~圧制に立ちあがる農民たち~














 岐阜県の高山で実際に起こった「大原騒動・1771~1789」を描いた実録まんがです。
理不尽な重税を課す代官に対して、村民のために死罪を覚悟して立ち上がる農民たちの姿は「本当にこんなことがあったのか?」と、にわかには信じられないほど凄まじいものです。

 自分はこの本を読むたびに「吉見新兵衛」なる人物を思い出します。
吉見新兵衛はその名の通り、五日市駅・南口にある吉見園を開拓した人物です。

明治12年2月、当時の五日市村戸長 吉見新兵衛によって『吉見新開拓』の工事が開始された。しかし、途中工事半ばにして不幸にも大潮の被害を受けて全壊し、新兵衛は私財を投入するとともに親戚縁者からも金を借り集め、同15年ようやく完成した。その結果、新兵衛は破産し、アメリカへ渡って再起を図ったが、病気にかかり帰国をよぎなくされた。この吉見新兵衛の業績を後世へ残すために、河野貞夫他9名の発起人によって海老山北側下の道路沿いにこの石碑をたてた
「広島の石碑 心と形」広島の石碑・心と形 編集委員会














※石碑は現在、吉見園の公園近くへ移設されています。

 また五日市町下河内の岡村嘉助は、明治4年10月3日・一揆の取り調べに入った役人に暴力を振るった百姓の責任を一身に背負い獄中で3年間過ごしたと記録されています。こちらも石碑が残っています。

 こんなにも身近に自己犠牲を厭わず他者へ尽くす人々がいたことに驚かされます。
なぜ昔はこれほどまでに自分を犠牲にできる人物がいたのでしょうか?
実は自分が知らないだけで今でも自分を犠牲にしてまで他者や社会に尽くしている人が大勢いるのでしょうか?
 久しぶりに「農民一揆」を読み返し、様々な思いが込み上がりました。